呉西地区交通まちづくり市民会議

南砺市商工会福野支部 城端線利便性向上と地域活性化を考える勉強会

意見交換
   富山大学・本田豊教授の話を聴く参加者

 南砺市商工会福野支部の皆さんと城端線の利便性向上や地域の活性化を考える勉強会を11月6日、福野文化創造センターヘリオスで開催しました。

 JR城端・氷見線の次世代型路面電車システム(LRT)化が検討されている中、専門家の話を聞きながら、どのような将来像を描くべきか、地域で私たちに何ができるのかを考えようと、南砺の城端線を活かす会主催、呉西地区交通まちづくり市民会議共催で企画し、20人が参加しました。

 最初に城端線を活かす会の古瀬正嗣会長が、城端線の現状について報告。『利用者の7~8割が高校生で今後、少子化で減少が予想される。利用増と利便性向上へパーク&ライド駐車場整備、パターンダイヤ導入、バスとの接続改善などの方策を進めるべき。そういった議論の行きつく先にLRT化がある」と述べしました。

 続いて市民会議顧問で富山大学都市デザイン学部の本田豊教授が講演。LRTについて「次世代型路面電車システムと訳されるが、単に低床式の路面電車だけを指すのではなく、『路線』『車両』『運行』の近代化によって、過度な自動車依存がもたらす都市の課題を解決する交通システム」と説明しました。

 そのうえで、高床・低床車両が相互乗り入れしたり、蓄電池やハイブリッド駆動方式を取り入れるなどした国内外のLRTを紹介。「城端・氷見線の利用数は、何もしなければ2040年に3割減となる。コロナ禍でJRなど交通事業者の経営は急速に悪化しており、地域の持続可能性を確保するために残された時間は少ない」と強調しました。

 このあと、本田教授と参加者の質疑が行われ、本田教授は「岡山県の吉備線のLRT化がコロナ禍でとん挫した。国内では宇都宮で計画が進んでいる以外、厳しい状況」「城端・氷見線のいわゆるLRT化が実現するかどうかは、行政の対応次第。それには沿線の盛り上がり、まちづくりとの連携が必要」などと期待を述べました。

【チラシ】 クリックすると、勉強会案内チラシ(PDF版)がダウンロードできます。

【配布資料】 クリックすると、本田教授の講演資料(PDF版)がダウンロードできます。