呉西地区交通まちづくり市民会議

公開講座「地域における公共交通の役割を考える」

本田豊人氏
        本田豊氏の講演を聞く参加者

 2022年度第一回交通まちづくり公開講座「県西部のLRTと地域交通を考える」を6月19日、福野文化創造センターヘリオス・アートスペースで開催しました。会場で60人が聴講したほか、YouTubeでもライブ配信しました。

 富山大学都市デザイン学部教授の本田豊氏が「地域交通とLRTについて考える」と題して講演。少子高齢化、人口減少が続くJR城端・氷見線沿線では、自動車交通優先の施策が続く中で過度なクルマ依存が進んでおり、公共交通の衰退で地域の持続可能性が失われようとしていることなどを説明しました。

 次世代型路面電車と訳されることが多いLRTについて本田氏は、「もっと幅広い概念で、単に低床車を導入することではなく、車両・施設、運行、路線の近代化を進めて利便性を高め、車社会でも移動の選択肢となりうる交通システムに改良すること」と述べました。

ワークショップ
     ワークショップで交わされた意見の発表会

 コロナ禍でJR西日本の経営状況が急速に悪化していることから、県や沿線市が進めていLRT化検討には「残された時間は少ない」「住民も自分ごととして考え、声を上げなければ、手遅れになる」。選択肢のひとつに挙がるBRT(バス・ラビット・トランジット)は「輸送能力、運転手確保、経費などの点から現実的ではない」などと指摘しました。

 ワークショップ「交通困りごと 何でもトーク」も行われ、参加者がグループに分かれて、JR城端線を利用する際に困ることについて話し合いました。運行本数の少なさや、あいの風鉄道、路線バスなどとの接続の悪さなどについて多くの意見が出され、グループごとに発表してさらに議論を深めました。

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【講座チラシ】【本田豊氏PPT資料】【ワークショップレジメ】