公開講座「身近な地域交通を基本から考える “生活の足”創造セミナー」

講演する土井勉氏
呉西地区交通まちづくり市民会議は11月26日、となみ散居村ミュージアム・となみ野田園空間博物館推進協議会の協力を得て、公開講座「身近な地域交通を基本から考える “生活の足”創造セミナー」を同ミュージアムで開催しました。
交通政策の専門家に公共交通の基本的な考え方を聞いたうえで、それぞれが住む地域の交通体系を実際に考えてみようと企画したもので、一般社団法人グローカル交流推進機構理事長の土井勉氏が「移動を支えることは魅力ある呉西地区のまちづくりの第一歩」と題して講演しました。
土井氏はコロナ禍による利用減などで公共交通の維持が難しくなっていることや、車を利用できない人は意外に多く、大きな潜在需要があることなどを指摘しました。さらに、公共交通はデパートのエレベーターと同じで、その赤字は「地域を支える投資・必要な経費」と考えるべき、と述べました。

公共交通の脆弱さを実感したワークショップ
公共交通を作り方について、「幹・枝・葉をバランスよく組み合わせ結節点を整備し、全体のパイを拡大することが大切」と強調。赤字で廃線が取りざたされながら、上下分離方式で全線存続が決まった近江鉄道の事例などを説明しました。
講演の後、ワークショップ「みんなでつくる交通計画」が行われました。参加者らは住所別の5班に分かれて、それぞれが住む地域にどのような交通機関があれば、高校生が家族の送迎などに頼らず自分で高校に通えるかを考えました。
散居村が広がる砺波地方で、幹線交通であるJR城端線の駅に行く手段は、自転車や家族の送迎以外、ほとんどありません。参加者は路線図や時刻表などを調べながら、路線バスなど公共交通の脆弱さをあらためて実感しました。
講座の模様はYouTubeでライブ配信しました。
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